
時代劇の世界で楽しむ、手裏剣ごはんのスパイシーカレー
「旅先で安心して食べられるメニューがあれば、思い出の味にもなる」。そんな声に応えるように、京都の人気観光地・太秦映画村が、期間限定でヴィーガンメニューの提供をスタートしました。
時代劇のセットが並ぶ、まるで江戸時代にタイムスリップしたような空間で、なぜ今、ヴィーガンなのでしょうか? その背景やこだわりのメニュー、そして未来への展望について、KYOTOVEGANが取材してきました。
「誰もが安心して楽しめる映画村へ」
導入の背景ときっかけ:背景にあったのは外国人観光客の声
今回のヴィーガン対応は、太秦映画村のスタッフがインフォメーションでよく受ける質問から始まりました。
「ヴィーガンメニューはありますか?」
特に海外からの観光客にとって、食の選択肢は旅の満足度を大きく左右します。過去には常設メニューとしてヴィーガン対応を行っていた時期もあったそうですが、現在は団体予約のみの提供となっており、個人で訪れるお客様への対応が課題となっていました。「個人で訪れるお客様にもフレンドリーな施設にしたい」という想いから、ヴィーガンメニューの再導入が動き出しました。
うずまさ忍者の野菜キーマカレー:遊び心と美味しさを両立
今回登場したのは、**期間限定の忍者イベント(4/12〜6/29)**に合わせたスペシャルメニュー。
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提供店舗:可否茶館(かひちゃかん)
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商品名:「うずまさ忍者の野菜キーマカレー」
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価格:1000円(税込)
こだわりポイントは、「見た目」と「味」。
ご飯は特注の“手裏剣型”に成形され、まさに映画村らしいユニークさが光ります。カレーは大豆ミートを使ったスパイシーなキーマ風。彩り豊かな野菜と合わせ、動物性原材料不使用ながらしっかりとした食べ応えに仕上がっています。
「ヴィーガンの方だけでなく、誰にでも楽しんでもらえる味を目指しました」
「忍者フードとして提供しているので、他のメニューと並んだ時に違和感がないように意識しました」と、映画村の世界観との親和性も大切にした一品です。彩り豊かなパプリカやブロッコリーが添えられているのも、見た目の楽しさを演出するポイントです。
アレルギーを持つ方にもおすすめ!
特定原材料のアレルギーに関しても、小麦のみを使用しているため、卵や乳製品のアレルギーをお持ちの方にも安心して召し上がっていただけます。
忍者とヴィーガンの意外な共通点?
精進料理の文化がつなぐ、過去と未来
伝統的な時代劇の世界と、現代的な食のスタイル・ヴィーガン。一見、相反するようにも思えるこのふたつには、「肉・魚を使わない」という共通点があります。「日本にも昔から精進料理の文化がある。違うようで、通じるものがあると感じました」
海外からの訪問者にとっても、日本の伝統と現代の価値観が自然に交差する瞬間を味わえるメニューになっています。
【導入によるお客様の反応】喜びの声が励みに
ヴィーガンメニューの提供を開始してまだ数日ですが、すでに外国人観光客を中心に注文が入っているとのこと。店を出るときに「グッド!」と親指を立てて笑顔を見せてくれることもあったそうです。「“誰でも食べられるメニュー”があることで、旅の思い出が変わる」
グループの中にヴィーガンの方がいても、皆で同じ場所で食事を楽しめることが、旅の満足度を高めることに繋がっているようです。
そんな声を励みに、今後は常設メニューの検討や、お土産・屋台でのヴィーガン対応も視野に入れているとのことです。
誰もが安心して楽しめる場所へ
テーマパークや観光地でのヴィーガン対応は、まだまだ少ないのが現状。でも、太秦映画村のように**「まずは一品から」始める姿勢**が、きっと未来のスタンダードを作っていくのだと思います。
観光と食のバリアフリー化が進む今、“うずまさ忍者の野菜キーマカレー”は、楽しさとやさしさを兼ね備えた一皿。
太秦映画村の新たな挑戦は、単にメニューを増やすだけでなく、「誰もが安心して楽しめる場所」を目指すための重要な一歩となるのではないでしょうか。今後の展開に、KYOTOVEGANも注目していきたいと思います。
KYOTOVEGAN は、
・生物多様性を大切にします
すべての生きものが互いに違いを活かしながら、つながり調和していることを意識して活動します。
・ネイチャーポジティブを目指します
Nature Positive (自然再興)自然と共生する社会の達成に向け、社会や経済の活動によって、自然生態系の損失を食い止め回復させていく行動をし、仲間を応援します。