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私たちは日々、何かしらの消費をしています。そして、その消費に対する考え方が大きく変わりつつある分野の一つが、環境問題です。

環境に配慮した消費の重要性が高まっている現在、スーパーには環境負荷の低い商品が増え、食品の分野においても、オーガニック商品やベジタリアン商品が多く見受けられるようになりました。

しかし、サステナブルな消費が社会全体で受け入れられるには、まだまだ課題が残っているように思えます。環境に配慮された商品は平均的に高価格であることも、その一つの原因です。これは、生産プロセスが従来とは異なることが大きな要因ですが、やはり、サスティナブルな消費は価格ゆえに社会的に受け入れられることは難しいのでしょうか?

ドイツ・フライブルク市、給食がベジタリアンメニューへ

そう考えていた時、ハッと希望を感じられたのが、今回ご紹介するドイツ・フライブルク市の公立小学校および幼稚園での取り組みです。

この地域の公立小学校では、給食がすべてベジタリアンに変更され、オーガニック食材の使用を2-3割と、高い割合で達成しております。このニュースを初めて読んだ時には、多くの非難や課題を抱えつつも、こうした先進的な取り組みを実施する姿勢は、さすがヨーロッパの環境都市だと感心しました。

サスティナブルな消費と教育

なぜ幼少期の教育が環境に配慮した消費につながるのか。それは、子供たちの価値観に大きな影響を与えるからです。例えば、現代社会で健康に配慮した商品が少々高価でも売れるようになってきたのは、栄養学や医学の知識が広まった結果です。この知識の普及には教育が大きく貢献しました。価値観は消費活動に直接影響するため、結果的に社会全体の消費行動が変わるのです。

これからの時代、(健康に良いというような)自分の欲求が満たされるだけでなく、誰かのためや自分以外の何かのために消費をする喜びも増してくるでしょう。こうした価値観が社会に広がれば、サステナブルな商品の需要はさらに高まるはずです。そして、この重要な役割を担うのが教育であり、特に食育が鍵となると考えております。

子供たちは植物性の食事に触れることで、仮に家庭ではそういった食事をしていなかったとしても、なぜ肉や魚が出ないのかと疑問を持ちます。その理由を知ることで、社会課題についての知識がその子供たちの価値観に触れながらインプットされるのです。教育とは、小さな子供たちの未来の価値観に影響を与えるものであり、責任重大なことであることは承知しています。しかし、慎重に進めつつも、未来のことを考えて具体的な行動を起こすことが、環境問題という文脈においてはとても重要だと考えております。

最後に

今回ご紹介した学校の取り組みから学べることは多いでしょう。私たちも、より良い教育と食育を考えながら、社会事業に取り組んでいきたいと思います。興味のある方は、ぜひご連絡をお待ちしております。共にサスティナブルな未来を迎えにいきましょう。

 

(執筆担当:村野)

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