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数字で語られる「姿勢」の時代へ

ここ数年、「サステナビリティ」や「ESG」という言葉を耳にする機会が、確実に増えました。
環境に配慮しています。人権を大切にしています。地域と共に歩んでいます…
そうしたメッセージは、これまで多くの企業がWebサイトや広告などで発信してきました。

しかし2026年を境に、その伝え方は大きく変わろうとしています。
なぜなら、企業の環境・社会への取り組みが、「想い」や「姿勢」だけでなく、財務情報と同じ重みを持つ“数字と根拠”として開示される時代に入るからです。

その象徴が、日本独自のサステナビリティ開示基準である「SSBJ基準」です。

SSBJ基準とは何か?──「任意」から「義務」への転換

SSBJ基準とは、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が策定を進めている、日本版のサステナビリティ開示基準です。
最大の特徴は、これまで主流だったTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)などの「任意開示」とは異なり、金融商品取引法に基づく有価証券報告書での開示を前提としている点にあります。

つまり、サステナビリティ情報が「参考資料」ではなく、監査対象となる「正式な開示情報」になるということになります。
ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)の国際基準と整合性を持たせながら、日本の実情に合わせて設計されている点も重要です。

これは企業にとって、単なる書類作成の負担増ではなく、社会や環境に対して、「どのようなリスクを認識し、どのような戦略で社会と向き合っているのか」を、投資家や社会に対して説明する責任が、明確に制度化されたことを意味します。

なぜ「2026年」が重要なのか──準備の猶予は、もうあまりない

SSBJ基準を巡って、特に注目されているのが2026年です。

現在のスケジュールでは、
・2026年3月末:ISSB基準の改正を反映したSSBJ基準の最終確定
・2027年3月期(2026年度):時価総額3兆円以上のプライム上場企業から、段階的に義務化開始
とされています。

そして、CO₂排出量の把握、サプライチェーンにおける人権リスクの評価、ガバナンス体制の明確化──これらは一朝一夕で整うものではありません。

だからこそ、多くの企業が今、データ管理体制の構築や、部門横断での情報収集、外部専門家との連携を急いでいます。

企業に求められる変化──「やっているか」ではなく「説明できるか」

SSBJ基準が企業に突きつける問いは、とてもシンプルです。
「あなたの会社は、社会や環境への影響を理解し、それをどう経営に反映していますか?」

環境配慮型の商品を出しているかどうか、という話ではありません。
・その取り組みは、どのリスクを低減し、どの機会を生んでいるのか
・中長期的な企業価値と、どう結びついているのか
・数値の算定方法や前提条件は、第三者から見て妥当か

こうした点まで含めて説明できなければ、「取り組んでいる」とは見なされなくなります。

これは、企業にとって厳しい側面もありますが、同時に本気の取り組みが正当に評価されるチャンスでもあります。

ヴィーガン的視点から見える、本質的な問い

KYOTOVEGANが大切にしているヴィーガン的価値観──多様性、共生、サステナビリティ。
それは、特別な思想ではなく、「自分の選択が、誰かや何かを犠牲にしていないか」を問い続ける姿勢だと考えています。

SSBJ基準が求めているのも、実はとても近い視点です。
自社の利益の裏側で、環境や人権にどんな影響が生じているのか。
それを見ないふりをせず、把握し、向き合い、改善していく意思があるのか。

制度としてそれが求められる時代になった、ということは、
社会全体が「見えないところで起きていること」に、もう目を背けられなくなったというサインでもあります。

まとめ:制度変化を、未来の可能性に変えるために

2026年を境に、サステナビリティは「語るもの」から「証明するもの」へと変わっていきます。
それは企業にとって負担であると同時に、ブランドの姿勢や哲学を、より深く伝える機会でもあります。

KYOTOVEGANでは、こうした制度動向や社会の変化を日々学びながら、企業と生活者、ビジネスと価値観をつなぐ役割を果たしたいと考えています。

「何から考えればいいかわからない」
「ブランドとして、どう向き合うべきか悩んでいる」
「お店や事業の在り方を、これからの時代に合う形にしたい」

そんな悩みは一緒に議論していければと思いますので、どうぞお気軽にご相談ください。KYOTOVEGANと一緒に、企業と社会が無理なく、誠実につながる未来を考えていきましょう。

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執筆:村野

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参考
https://www.ssb-j.jp/jp/ssbj_standards.html
https://www.ssb-j.jp/jp/ssbj_standards/2025-0305.html
https://sustainability-navi.com/insight/what-is-ssbj-standards/
https://www.sustainablebrands.jp/news/1301683/
https://www.jqa.jp/service_list/environment/topics/topics_env_99.html
https://www.pwc.com/jp/ja/services/assurance/sustainability/sustainability-standards-board.html
https://www.dir.co.jp/report/research/capital-mkt/esg/20250325_024996.html

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