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エースホテル京都では、ヴィーガンフレンドリーな取り組みが行われています。今回、総支配人の池内さんとエグゼクティブシェフの留目さんにお話を伺う機会をいただきました。このインタビューは、KYOTOVEGANが京都で大切にしてきた価値観──サステナブルとは何か、ローカルとどう関係を結ぶのか、そしてヴィーガンをどう「食文化」として根づかせていくのか──を、まさに実践の現場から教えて頂ける内容でした。

まずは、総支配人の池内さんからお話を伺いました。同ホテルのヴィーガン対応は、レストランだけでなく、客室内でも選びやすくされています。たとえば、室内のミニバーには植物由来のカップラーメンを用意されているそうです。
驚いたのは、唯一プラスチックが使われているのが、このラーメンの「蓋」の部分だけだということです。それ以外は、プラスチックを極力使わない工夫がされています。
「お客様に気持ちよくお過ごしいただきたい」という思いが、そのサステナブルな姿勢からも伝わってきます。

池内さんのお話では、こちらを選ばれるお客様は環境意識が高く、歯ブラシやアメニティ類を自分で持ち歩いている方も多いそうです。だからこそ、定番として用意するのではなく、必要な方にはきちんと提供するという「お客様の選択」を尊重できることが、ゲストへのおもてなしなのだと感じました。

脱プラスチックやサステナブルな取り組みは、ホテル業界の中でも比較的早い段階から進められてきたそうです。2020年の開業当初から、アメニティは最小限に、素材も環境への配慮を前提に選ばれてきました。

国際アースデイの期間には、企業の協賛を得て、紙を折って自分で組み立てる「折り紙のような髭剃り」を導入しているそうです。環境配慮を「ちょっと楽しい体験」として届けている点も、とても印象的でした。

シャンプーやリンスといったバスアメニティについても同様で、自然環境に配慮したメーカーのものを選び続けてきたそうです。「サステナブルであること」と「使い心地の良さ」をどう両立して、定期的に見直すこともまた、ホテルのコンセプトになっているように感じました。

池内さんは、「そこまでお客様に配慮しているホテルだからこそ、気持ちよく泊まれると思ってもらえる」と話されていました。こちらを選ぶお客様は、エシカルであることを特別な思想ではなく、日常の延長として捉えている方が多いようです。

羽布団が苦手な方への寝具変更など、ヴィーガンやアレルギーへの対応も、選択肢として用意されています。誰もが安心して選べる状態が整えられていることが、お客様の安心につながっているように感じました。

 


次に、レストランのヴィーガン対応について、エグゼクティブシェフの留目さんにお話を伺いました。

同ホテルでヴィーガンも楽しめるコースが本格的に始まったのは、留目さんがシェフとして加わってからだそう。自然豊かな京都の土地で育った野菜を、ゲストに楽しんでもらいたいという思いから生まれました。
現在は、土鍋を使った日本らしさを感じられる調理方法にも力を入れており、ランチとディナーでは、土鍋で炊いた季節の野菜の混ぜご飯や、土鍋で蒸した野菜を提供されています。

京都は、街と山の距離がとても近いのが特徴です。街の中心から車で1時間も走れば、緑豊かな農家がある地域に着きます。
エースホテル京都で使われている野菜は、京都北部を中心に400年続く農家や、地域の農家の作物を取りまとめて届けてくれる信頼できる先から、仕入れられています。留目さん自身も、頻繁に畑へ足を運び、収穫を手伝うこともあるそうです。

KYOTOVEGANとして特に共感したのは、「その日に収穫された野菜を見てから料理を考える」というところでした。
「野菜が美味しいから、どう活かすかを考えるだけ」──留目さんはそう話されます。
「料理は足し算ではなく引き算。同じ野菜でも、育成のタイミングによって火入れを変え、切り方を変える。形が悪くても、割れていても使う。おいしさは変わらないからです」その技術と農作物を大切にされる気持ちは、フードロスへの取り組みにもつながり、農家さんを応援することにもなっています。

また、ヴィーガン料理は物足りないのではと思われがちですが、留目さんは満腹度も大切にされています。タンパク質もしっかり取れるよう工夫され、コースとして食べ終えたときのボリュームも考えられています。
大豆ミートなどの代替肉に頼るのではなく、天然の旨み、野菜そのものの力で料理を成立させたいという思いは、農家と丁寧な関係を築いてきた留目さんのお人柄そのものだと感じました。

 

エースホテル京都では、フードロスへの配慮だけでなく、地域との関係性もとても大切にして、同ホテルが入る「新風館」を起点に、年に一度持続可能な社会と地球に感謝する催しとして、鴨川まで歩いて行うゴミ拾いも開催されています。テナントの方や地域の方、中京区長も参加されるそうです。ホテルが地域の中に溶け込み、京都の暮らしとつながっていることを、取り組みを通して感じました。エースホテル京都のサステナブルは、心地いライフスタイルとして提供されています。泊まっているうちに、いつの間にかそんな選択ができているような距離感です。

KYOTOVEGANの視点から拝見して、サステナブルやおもてなし、地域の文化が、旅のライフスタイルの中でつながっている場所が、エースホテル京都だと感じました。

(執筆:玉木千佐代)

 

サスティナブル・アナリスト Fatima Imran(NZL)の視点
From the perspective of Sustainability Analyst Fatima Imran (NZL)

私は、サステナビリティを前面に出さなくても、このストーリーは十分に力強く伝わると感じました。というのも、印象的だったのは「サステナブル」という言葉そのものではなく、ブランドを押し出しすぎない姿勢や、実用性に根ざした運営だったからです。標準アメニティを最小限にしていること、信頼を前提とした清掃のあり方、そして時間をかけて見直され続ける意思決定。そうした“抑制”こそが本物らしさを生み、グリーンウォッシュを避けているのだと思います。

大切なのはラベルやメッセージではなく、廃棄物を静かに減らしながらゲスト体験を高めていく、日々の運営上の選択です。そのように描けば、サステナビリティは見出しとして掲げるものではなく、結果として自然ににじみ出るものになります。そうすることで、記事は地に足のついたものとなり、サステナビリティは主張ではなく「帰結」として伝わるはずです。

I felt the story works really well even without leading with sustainability, because what stood out to me was how unbranded and practical everything felt fewer default amenities, trust-based cleaning, and decisions that get revisited over time. That restraint is what makes it feel genuine and avoids greenwashing.. It’s not about labels or messaging, but about the operational choices that quietly reduce waste and improve the guest experience. Framing it this way keeps the piece grounded and lets sustainability come through as the outcome, not the headline.

 

エースホテル京都

〒604-8185 京都府京都市中京区車屋町245−2

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