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業務用ソフトクリーム最大手・日世の吉田文治社長のインタビュー(日経MJ/2025.11.8)にこのような内容がありました。

「人口が減る国内市場について”まだまだ伸びる”との予測を示した。大阪・関西万博では植物性原料のソフトクリームを試験的に販売した。シニアや乳製品アレルギーの消費者らの潜在ニーズを見込み、日本市場は3割増の2000億円規模に拡大できるとみる」

この記事を読んで、これまでの観光地や施設などでのソフトクリームは「乳製品」だけ。コーンはの原材料は小麦粉。その当たり前が変わるように感じました。

 

2018年、嵐山での忘れられない光景

2018年、京都の嵐山を歩いていた時、ある光景に出会いました。

修学旅行生のグループ。みんながソフトクリームを手にしている中、一人だけ何も持っていない子がいました。ひょっとしたら、乳アレルギーの子かも知れないと思いました。

卵・乳・小麦で全食物アレルギーの約2/3を占めます。
その子がこれらのアレルギーだったとしたら、本人や周りの子の気持ちを考えると気を使うかもしれないなと感じました。
(小学生までは卵アレルギーだった私自身の体験からそう思いました)

その日、私は嵐山一帯のソフトクリームの機械を数えてみました。約85台。ですが、その85台のどれもが、乳が苦手なひとの選択肢にはなりませんでした。

 

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大手の参入が更新するもの–それは市場の未開拓–

日世さんの植物性ミックス参入は、単に「新商品が出た」という話ではありません。

吉田文治社長が、人口減少下の国内市場で「まだまだ伸びる」と予測を示し、植物性のみを使う市場に潜在ニーズを見据えて動いている、という点です。それは、市場のターゲットが広がるということです。

シニア層や乳製品アレルギーを持つ方々など、これまでソフトクリームを「諦めていた」消費者層の潜在ニーズを掘り起こすことで、日本市場を3割増の2000億円規模に拡大できるという、新たな視点で捉えた市場。

大手が動くということは、「味が担保される」「信頼が広がる」「選んでも特別ではない」という空気が社会に生まれること。

「アレルギーだから仕方なく」「何かのために我慢して」――そんな文脈から、ソフトクリーム発で新しい美味しさが広がっていく。

それぞれに合った選択ができることで、その場の時間がもっと心地よいものになっていくのではと思いました。

植物性を求める、その多様な理由

植物性を選ぶ理由は、一括りにはできません。

  • ラクトース不耐(植物性ですが小麦グルテン不耐も増加傾向が)

  • 宗教・信条による選択

  • 動物倫理や環境への意識

  • 単に「乳製品よりも植物性の味が好き」という好み

「植物性=特定のマイノリティ」というイメージは、もう時代とズレています。

大手の参入によって、“当たり前が広がっていく”。私はそこに、とても大きな希望を感じます。

KYOTOVEGANとして大切にしていること

私が食の仕事を通してずっと大切にしてきたのは、「選択肢を増やす文化を育てる」ということです。

ヴィーガンは、「何を食べないか」より、「どんな世界を選びたいか」だと考えています。

食の企業がこれに向き合うことは、SDGsやサステナビリティの枠を超え、もっと根本的な企業文化の「更新」なのだと思います。

ソフトクリームの話は、まさにその象徴にも思えました。

KYOTOVEGANのできること

観光地で見落とされがちなひとりの子ども。宗教的理由で選択肢が限られる海外からの旅行者。体質的に乳製品を避けたい人。そして、未来の地球を思って選ぶ人。

「植物性」というユーザーの選択肢を考えることで、企業側にはこんなにも可能性が秘めていることを、改めて気づかされました。

私は京都を拠点に、様々な企業と共に“未来の食”の景色をデザインする機会に恵まれています。

日世の予測するように、ー「選択肢の不足」が実は「市場の未開拓」ーだった、という事実に気づき始めた企業は動き出しています。

植物性・アレルギー対応・多様性——これらは単なるキーワードではなく、3割増の市場への扉を開く、ビジネス姿勢だと感じています。

もし、この記事を読んで、

「自社の食やブランドを、未来の景色に合うように見直してみたい」

「自然に優しい視線が、いかに力強い事業戦略になるかについて、深く考えてみたい」

と、感じる方がおられましたら、是非KYOTOVEGANまでお声がけください。

 

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執筆:玉木千佐代

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