大豆出汁の開発提案(株式会社美濃与)
和食の世界では、伝統的な食材として昆布が長年にわたり重宝されてきました。
しかし、時代の変化とともに、昆布を使わない新しい潮流が生まれつつあります。
その一環として、昆布を用いずに植物性の旨みを引き出す出汁の開発が注目を集めています。
今日は、そんな新しい試みに挑戦した、美濃与と私たちKYOTOVEGANの共同プロジェクトについてお話ししましょう。
開発の目的
美濃与は、和菓子材料を多く取り扱う創業120年余の会社です。
彼らは、食の伝統を守りつつ、時代に合わせた革新も重要視しています。
私たちKYOTOVEGANは、植物性の食品に特化したコンサルタントとして、より多くの人々にヴィーガンやベジタリアンの選択肢を提供したいと考えています。
この共同プロジェクトの目的は、昆布なしで旨みのある植物性出汁を開発することにありました。なぜ、昆布を使わないのか。それには、絶滅危機にある天然の
北海道昆布の現状があるからです。
企画の背景
活動の中心は、大豆出汁の開発です。
大豆は、たんぱく質が豊富で健康に良いだけでなく、様々な料理に応用できる万能食材です。
しかし、昔は大豆を出汁として利用することもあったそうですが、可能性はまだまだ十分に探求されていませんでした。
私たちは、大豆の旨みと風味を最大限に引き出す方法を模索し、数々の試行錯誤を重ねました。
特に苦労したのは、焙煎の度合い。研究室チームが何ヶ月もかけて”ちょうど良い”煎り具合を模索し、料亭などに味を見て
もらうなどを市場調査も行いました。
取り組みの成果
その結果、大豆を用いた新たな出汁の開発に成功しました。
この大豆出汁は、昆布を使用しないにも関わらず、深い旨みと複雑な風味を持ち合わせています。
これにより、和食だけでなく、様々な料理に応用可能な新しい選択肢が生まれました。
遺伝子組み換えがない日本の大豆を使った出汁は、新たな和食の可能性を広げることにつながると考えております。
これは、地球環境にも優しく、健康志向の高まりとも相まって、今後の食文化に大きな影響を与えることでしょう。
今後に向けて
今後の学びとしては、植物性食品の多様な利用方法を探求し続けること、そして、伝統的な食文化と新しい食のトレンドを融合させることの重要性を再認識しました。
これからも、より多くの人々に受け入れられる、健康的で持続可能な食の選択肢を開発していきたいと考えています。
このプロジェクトを通じて、遺伝子組み換えでない日本の大豆の新たな可能性を世に広めることができたことに大きな喜びを感じています。
新たな和食の模索は、単に植物性食材を取り入れるということ以上の意味を持ちます。
それは、伝統を大切にしながらも、新しい価値観やライフスタイルを取り入れることで、より豊かな食文化を創造していくことです。美濃与さんとの共同作業は、その素晴らしい第一歩となりました。
※現時点では業務用の販売のみの取り扱いとなっております。一般向けの販売は現在準備中です。